パーキンソン症候群 [症状・原因・治療]ぱーきんそんしょうこうぐん
疾患情報 パーキンソン病以外の原因で、パーキンソン病と同じような症状を引き起こす病気の総称。パーキンソン病とは区別される
からだの部位: 脳
主な診療科: 神経内科
カテゴリー: 高齢者
9 人の医師がチェック / 104回の改訂 (最終更新:2015年7月16日)
46344
病気についての基礎知識 印刷
パーキンソン症候群とは?
パーキンソン病以外の原因で、パーキンソン病と似た症状を引き起こす病気の総称
パーキンソン病とは医学的に区別される
主な原因と分類(詳細はそれぞれの疾患を参照)
薬剤性パーキンソニズム:薬剤の副作用
脳血管障害性パーキンソニズム:脳血管障害(脳卒中)の後遺症として発症
・特に小さなラクナ梗塞(脳梗塞の一種)が積み重なって症状がおこる
・脳血管性認知症とメカニズムは似ている
神経変性疾患:多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、レビー小体型認知症など
薬剤性パーキンソニズムを起こす可能性のある薬剤の例
抗精神病薬:ドグマチール(原因として最多)、ウインタミン、コントミン、セレネース、リスパダール、アビリット
吐き気止め:プリンペラン、エリーテン
降圧薬:アルドメット、アポプロン
など
この記事もチェック
多系統萎縮症(MSA-P)とは?パーキンソン病の症状、検査結果と比較して解説
パーキンソン症候群とは?原因と種類は?(1/2)〜薬の副作用で起きる薬剤性パーキンソニズムの特徴〜
パーキンソン症候群とは?原因と種類は?(2/2)〜脳血管性、中毒性、二次性パーキンソニズムの特徴〜
役に立った – 不十分
症状
主な症状
運動症状
・安静時に手足が震える
・筋肉がこわばる
・動作が鈍くなる
・すくみ足
・足が地面にはりついてしまったようになって動けない状態
・動きはじめや方向転換するときによく起こり、歩きだすまでに時間がかかる
・姿勢反射障害(バランスをとるために姿勢を反射的に修正する能力の低下)
・眼球運動障害(特に上下が見づらくなる)
自律神経障害の症状
・起立性低血圧
・発汗低下
精神症状
・レム睡眠行動異常症(睡眠中に異常な行動を取る)
・うつ症状
・失語
・認知症
パーキンソン病は片側の腕や足の震えから症状が起こることが多く、筋肉のこわばりも特徴的である
姿勢反射異常やすくみ足から症状が起こる場合は、パーキンソン病以外の病気が疑われる
この記事もチェック
進行性核上性麻痺(PSP)とは?パーキンソン病の症状と検査を比較して解説
大脳皮質基底核変性症(CBD)とは?パーキンソン病の症状と比較して解説
役に立った – 不十分
診断に役立つ検査
パーキンソン症候群を起こす可能性のある薬を飲んでいないか確認することが大切
頭部CT、頭部MRI:パーキンソン病以外の病気がないかを詳しく調べる
心筋シンチグラフィ:脳の血流の状態を調べる
パーキンソン病やレビー小体型認知症では心筋への血流が落ちる
SPECT(DAT-scan):脳の血流や代謝の状態を調べる
パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺などで異常がでる
この記事もチェック
パーキンソン病とパーキンソン症候群の鑑別法〜検査の流れから診断方法を解説〜
役に立った – 不十分
治療
原因となった病気に対する治療を行う
薬剤性の場合は原因の薬剤を中止すると治ることが多い
パーキンソン病の治療薬(レボドパ)が治療に使われることがあるが、パーキンソン病に比べて効かないことが多い
特に神経変性疾患が原因の場合、パーキンソン病の治療薬では症状が改善しないことが多い
長期間使用していると、効果のある時間が短くなったり(ウェアリングオフ)、手足が勝手に動いてしまう(ジスキネジア)などの症状がでる
体の動きが悪くなることが多いので、歩行訓練などのリハビリテーションも重要
役に立った – 不十分
医師からの投稿
パーキンソン病ではないのにパーキンソニズムを呈するからというだけでパーキンソン病の薬の投与を受けている方は多いです。ここ… >読む
[ 患者さんへのメッセージ ]
最近動きが悪くなったと入院された方。よくみるとドグマチールが最近開始されていた。あわてて薬をやめると完全ではないが少し動… >読む
[ 実際の治療例 ]
パーキンソン症候群についての医師投稿一覧
この病気の関連疾患マップ
パーキンソン症候群の関連疾患マップ
サイト紹介
協力医師のご紹介
医療情報の編集プロセス
MEDLEYニュースについて
医師の方へ
運営チーム
お問い合わせ
ご利用規約
プライバシー・ポリシー
運営会社
公式Facebook
公式Twitter
version 2.1(β)
本サービスにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。本サービス上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
©Medley, Inc. All Rights Reserved.