養老孟司先生 の話の中で、なるほどと膝を叩いた話の紹介。「私は11回生まれ変わっている」人間の細胞は7年で全て入れ代わる。78歳の私は11回生まれ変わっているということ。次は本物か?と思うだけだ。私は死んでも何も困らない。困るのは周りの人のだけです。自然科学者らしい死生観と感心しました。次は犬の嗅覚の話。言葉という普遍化(小さな変化を無視して同じとみなす)を持てない犬は代わりに、より小さな変化を鋭敏に区別する選択をせざるを得ない。嗅覚を人間の一万倍に高めるのが人間の言葉の代わりになっている。言葉や都市化(同一化)によって失われた本来の人間の優れた感性がヤンバルにはあると田舎の高校生達に熱く語りかけていたのが印象的でした。最後に情報という言葉について。スマホや携帯中毒は過ぎ去った情報の管理ににエネルギーの大半を注ぐことになり、人生が後ろ向きになりやすいという警告は情報という現代の怪物について考えさせられました。